結論から言うと、ワキガはうつりません!ただの噂です。ではなぜこんなにも「ワキガはうつる」と噂が流れるのでしょうか?
ワキガがうつるという噂は嘘!その5の理由
ワキガはうつる?①ワキガは遺伝で決まる
どうして「ワキガはうつらない」と断言できるのか?それは、ワキガは遺伝で決まるから。両親のどちらかがワキガだと子どももワキガになる可能性が高いです。
ワキガというのは、ワキの下にあるアポクリン腺という汗腺の量で決まります。この汗腺は顔や腕など他の部分から出るサラサラとした汗をつくる汗腺とは全く別のもの。
普通の汗はほとんどが水分でできているのでニオイもほとんどしないのですが、アポクリン腺から出る汗は体内の不要な物、例えばタンパク質・糖質・アンモニアなどが混ざっているのであの独特なニオイを発生させてしまいます。
このアポクリン腺の数は遺伝で決まるので生まれた時からワキガかワキガでないかは決まっているのです。目の色・髪の色も遺伝で決まりますがそれと同じこと。
例えば生まれつき茶色の瞳の子といくら仲良くなっても自分の目の色は変わりませんよね。遺伝で受け継いだ体の仕組みというのは人にうつるものではないのです。
ワキガはうつる?②噂になる理由
「ワキガはうつる」というのは噂で聞きますね。遺伝でしかうつらないワキガなのにどうしてここまで都市伝説のようになってしまっているのでしょうか?
それはやはりニオイというデリケートで曖昧な問題だからかもしれません。ニオイというのは人によって感じ方が違います。柔軟剤を良いニオイだと言う人もいれば不快だと言う人もいる。納豆のニオイで食欲が出る人もいれば逆に食欲がなくなる人もいますね。
このようにニオイというのは人それぞれの曖昧な感覚なので、敏感に感じる人は自分がいつもより汗くさいと「あの人のワキガがうつったのでは!?」と不安になるのかもしれません。
良い情報より悪い情報のほうが広まるのが早いです。みんなの「自分もワキガだったらどうしよう」という不安が間違った情報を広めているのかもしれませんね。
ワキガはうつる?③ニオイに敏感になっている
ワキガの人と一緒にいたあと、自分からもワキガのニオイがしているような気がしてしまう…それはニオイを感じるメカニズムが関係しているのかも。
空気中に漂っているニオイのもととなる小さな小さな分子。この分子が、鼻の嗅覚細胞がある鼻粘膜にくっつくことによって人はニオイを感じます。ワキガのニオイを感じているときは「小さな小さなワキガ物質」があなたの鼻の奥にくっついているということ。このメカニズムはどんなニオイでも一緒です。おいしそうなニオイも不快なニオイも全てこのようにニオイとしてキャッチしているのです。
ワキガという普段嗅がないニオイをキャッチしたあなたの鼻は、少しの残り香にも敏感に反応し、まるで自分から発しているような気がしているのかもしれません。
ワキガはうつる?④一時的にならうつる可能性も
ワキガはうつりません。ただ例外として一時的にうつることはあります。例えばワキガの人が着た洋服を洗濯しないでそのまま着た場合。ワキガのニオイ物質が洋服を介してあなたのワキの下に付着しニオイを発することがあります。
「ワキガの友達に服を借りたらワキガがうつった」という人はそのように一時的に物質が自分のワキにくっついてしまったのです。これはお風呂に入って洗えばキレイに洗い流されるのでご心配なく。正確には「うつった」のではなく「付着した」だけ。お線香の香りや煙草のニオイと一緒です。
ワキガはうつる?⑤家族からうつされたと思うならそれは間違い
「私はワキガじゃなかったのに家族のワキガをうつされた」という噂もありますね。家族はずっと一緒にいてタオルもお風呂も共有しているので、噂としてはかなり信ぴょう性があると感じますが、これも間違い。ただの噂で真実ではありません。
ではなぜ今までワキガじゃなかったのに急にワキガになった気がするのか?それは元々ワキガ体質だったけれど、まだ体が成長していなかっただけ。ワキガは13歳前後の第二次性徴で活発化されるので、その時期に初めてワキガに気づくことが多いです。この頃に生理が来たり胸が膨らみだしたりしますね。それと同じように体が大人になっていく段階でワキガの元であるアポクリン腺が活発に動き出します。
その段階でうつされた!と思うのでしょう。うつされたのではなく、体が成長したのです。
最後に
いかがでしたか?ワキガがうつるという噂は嘘です。そんな噂に惑わされて周りの大事な人を傷つけることがあってはいけません。ワキガはうつらないので安心して生活してくださいね。
ワキガがうつるという噂は嘘!その5の理由
①ワキガは遺伝で決まる
②噂になる理由
③ニオイに敏感になっている
④一時的にならうつる可能性も
⑤家族からうつされたと思うならそれは間違い