そんなワキガですが、耳垢と関係が深いのです。普段なんとなくしている耳掃除ですが、その耳垢をチェックすることでワキガかどうかが分かるかもしれません。そこで今回はワキガと耳垢の関係について考えてみましょう。
ワキガかどうか耳垢で分かる!その5つのポイント
①そもそもワキガって?
私たち人間は一部を除きほぼ全身から汗が出ますね。その汗を出す部分を「汗腺」といいます。汗腺は「エクリン腺」と「アポクリン腺」という2種類がありますが、同じ汗腺でも特徴は全く違うんですよ。
エクリン腺は頭・顔・背中など皮膚の大部分に存在します。運動した時に額から流れ出る汗や暑い夏に腕に浮かぶ汗。それらがエクリン腺からでた汗です。成分のほとんどが水分なのでサラサラとしていますね。
一方、「アポクリン腺」というのはワキの下や陰部など限られた場所にあります。この汗はエクリン腺から出る汗とは違ってねっとりとしています。これは同じ汗でも水分含有量が少ないから。水分の代わりに体の中のタンパク質や尿素やアンモニアなどの色々な成分が入っているのです。
さて、実は汗というのはかいた直後はそこまで臭いがしません。ですが、この汗が雑菌と混じり合うことによって臭いが発生します。アポクリン腺が多く発達している人はその分多くの臭いの元となる汗をかくので、あの独特なワキガの臭いを発してしまうのです。
②あなたの耳垢は乾いている?湿っている?
耳掃除をしたときに耳垢をチェックしてみてください。あなたの耳垢は乾いてカサカサしたタイプですか?「耳垢なんて人と比べないから自分のものがどのレベルか分からない」なんて人もいるでしょうか?たとえば炊飯器の中って時間がたつとご飯があった場所にうすいパリパリした膜が張りますよね。そんな感じの耳垢ならカサカサタイプです。乾燥していて触るとポロポロ崩れるような耳垢です。
逆にねっとりと粘り気があるようなら湿ったタイプですね。そしてこのねっとりタイプがワキガには多いです。ワキガを見つける方法といえばこれが一番有名でしょう。なぜ耳垢のタイプでワキガかどうかが分かるかというと、実は耳の中にもアポクリン腺があるから。このアポクリン腺の働きで耳垢がねっとりするのです。
③耳垢がねっとりタイプでもワキガじゃない場合もある
耳の中にはアポクリン腺だけでなく他にも色々な腺があります。それらからの分泌物によりしっとりと湿り気をおびることもあるので、「耳垢がねっとりしている」=「ワキガ」とは限りません。耳垢がねっとりタイプだとワキガの可能性としてはかなり高確率ですが100%というわけではないのです。
④耳垢の臭いがきつい
耳の中はアポクリン腺や皮脂腺など様々な臭いの元があるので、ワキガではない人でも耳垢には多少臭いがあります。ただアポクリン腺が多い人はそれだけ臭いの元が多いわけですから、臭いがきつくなります。
もし耳垢が自分でもくさいと思うならワキガの可能性が高いです。常に近くで嗅いでいるワキからの臭いよりも耳垢の臭いは自分でも判別しやすいので一度チェックしてみましょう。もし臭いがあるようなら対応策も大事です。雑菌の繁殖が臭いの元なので耳掃除をさぼらないようにしましょうね。
⑤耳垢チェックは小さい子でも出来る
ワキガが気になるのって中学生以降など「多感なお年頃」なことが多いですよね。これは第二次性徴が関係します。
アポクリン腺の数は遺伝で決まります。ですから生まれたての赤ちゃんでもアポクリン腺はあるのですが、活動が活発になってくるのは第二次性徴期。第二次性徴とは中学生前後の時期で、女性だと生理が始まったり胸が膨らみだしたり陰毛が生えてきたり…こどもの体から大人の体へと変化していく時期です。この頃にアポクリン腺も活発化するのでここで初めてワキガだと発覚することも多いです。
しかし、耳の中のアポクリン腺はそのような第二次性徴には関係なく、小さなころから発達しています。だから小さな子でワキガの強い臭いがしない場合でも、耳垢を見ればワキガかどうか判断することが高い確率でできます。
思春期の難しい年ごろに、いきなり周りにワキガだと感づかれるのはつらいもの。小さなころからワキガかもしれないと分かっていれば制汗剤などで対処することもできるので、小さなお子さんがいらっしゃるママはぜひチェックしてあげてくださいね。
最後に
いかがでしたか?耳垢チェックは自分でもワキガかどうか判断できる有効な方法のひとつです。ぜひチェックしてみてくださいね。
ワキガかどうか耳垢で分かる!その5つのポイント
①そもそもワキガって?
②あなたの耳垢は乾いている?湿っている?
③耳垢がねっとりタイプでもワキガじゃない場合もある
④耳垢の臭いがきつい
⑤耳垢チェックは小さい子でも出来る