頻尿や残尿感…膀胱炎?と思った時の8つのチェック

周りの人に比べてトイレの回数が多い頻尿だ。トイレに行ってもなんだかスッキリしなくて残尿感がある。そんな症状に悩んでいるならそれは膀胱炎という病気かもしれません。

膀胱炎には種類がありますが、圧倒的に多いのが「急性膀胱炎」。今回はこの急性膀胱炎になってしまったかどうかをチェックする症状をご紹介いたします。

 

頻尿や残尿感…急性膀胱炎になった時の4の症状

 

女性はバイ菌が入りやすい

女性と男性は体格も性器も違いますが、尿道口と膀胱の距離もかなり違います。男性に比べて女性の尿道は短く4cmほどしかありません。かなり膀胱に近いことがわかりますね。そのうえ肛門や膣もすぐ近くに位置していますので、女性は男性に比べて尿道からバイ菌が入りやすい体の構造になっています。

膀胱炎のメカニズム

人間には免疫機能がありますから、通常でしたら多少のバイ菌が尿道に入っても大丈夫。しかしストレスや疲れなど様々な原因でこの免疫機能が低下するとバイ菌が元気になってしまいます。

膀胱炎を引き起こす主な菌は大腸菌。大腸菌は体内にいる間は問題ないのですが、体から排出されることによって有害になります。排便して外に出た大腸菌がトイレットペーバーを介して尿道口に付着すると、尿道口から尿道へ、そしてそこから膀胱へとバイ菌は侵入していき、膀胱内で炎症を起こします。これが膀胱炎です。

症状①頻尿・トイレが近い

膀胱炎になるとトイレが近くなります(頻尿)。これは膀胱内が炎症を起こして敏感になっているため。普通なら200ml~250mlくらいの尿が膀胱内にたまってから「トイレに行きたい」と思うのですが、膀胱炎になっていると少したまっただけでも刺激となり「トイレに行きたい」と感じてしまうのです。

症状②残尿感がある

「さっきトイレに行ったばかりなのにスッキリしない。またトイレに行きたい」そんな症状を「残尿感がある」と言います。

通常は一度トイレに行けばまた200mlほどたまるまではトイレに行きたくはならないはずですが、炎症で敏感になっている膀胱は少しの量の尿がたまっても「トイレに行きたい」という信号を脳に送ってしまいます。

そのせいで何度もトイレを出たり入ったり…。どれだけトイレに行ってもスッキリしないのでずっとモヤモヤと不快感があります。

症状③尿が濁る

尿に血が混じっていてビックリ!血尿なんて何か大きな病気じゃないかと心配してしまいますね。でもこれも膀胱炎ではよくある症状。膀胱内の炎症が進んで出血を起こしているのが原因です。

尿が白く濁る場合もありますが、これは尿に白血球が混じっているから。白血球は体を守る血液成分。通常尿に白血球は混じりませんが、膀胱炎になると血液中の白血球がバイ菌をやっつけようと働き、その白血球が尿と一緒に排出されることで白く濁るのです。

症状④排尿時に痛みがある

排尿時の最後に体の奥の方で痛みを感じる「排尿痛」。ツーンとしたようなしみるような、鋭い痛みが特徴です。これは排尿時に膀胱が収縮するのが原因。通常なら膀胱が収縮しても何も感じないのですが、炎症を起こしている膀胱はトイレのたびに痛みが出てしまうのです。

膀胱炎の診断・治療

このような症状が出た場合は早めに病院に行きましょう。尿検査をすればすぐに膀胱炎かどうか診断できます。膀胱炎は抗菌薬を服用することで治ります。

膀胱炎と診断されたら意識して水分をたくさんとることが大事。抗菌薬で退治したバイ菌を大量の水分で体外へ洗い流すためです。

もし膀胱炎の症状を繰り返すようなら

何度も膀胱炎を発症してしまう人は耐性が出来てしまっているのかもしれません。処方された薬の服用を途中でやめると菌に耐性が出来てより強いやっかいな菌になってしまいます。

こうなるとなかなか治らなかったり、すぐ膀胱炎を再発させてしまったりします。そうならないためにも、処方された薬は症状が良くなっても必ず最後まで飲み切りましょう。

 

最後に

膀胱炎は実は女性にとって身近な病気です。膀胱炎にかからないためには免疫を低下させない健康的な生活と、バイ菌を寄せつけない清潔さがなによりも大事です。そして恥ずかしいからと我慢しているとどんどん悪化してしまうので、なるべく早く病院を受診しましょうね。

頻尿や残尿感…急性膀胱炎になった時の4の症状

女性はバイ菌が入りやすい
膀胱炎のメカニズム
症状その1・トイレが近い
症状その2・残尿感がある
症状その3・尿が濁る
症状その4・排尿時に痛みがある
膀胱炎の診断・治療
もし症状をくりかえすようなら