クシャミをしたとき、重いものを持ったとき、尿漏れにヒヤリ！
もしくはトイレが間に合わず、下着は汚れるし恥ずかしいしでウンザリしますね…。

尿漏れは昔は恥ずかしくてなかなかオープンに相談できない雰囲気がありましたが、最近は大人の女性にはよくあること、という認識が広まってきました。

悩んでいるのはあなただけではありません！尿漏れが起きてしまう原因と、どう対処したらいいのかを分かりやすく解説したいと思います。

 

尿漏れの原因とその対処法を分かりやすく解説！

 

尿漏れの原因と対処法①尿漏れの原因は骨盤底筋のゆるみ

骨盤底筋とは骨盤の中にある膀胱や子宮などを下がらないように支える筋肉。ハンモックのように膀胱などをささえているのですが、これがゆるむと骨盤内の臓器が下に下がってしまいます。膀胱が下がって圧迫される状態が続くと、少しの刺激やきっかけで尿が自分の意思と関係なく漏れてしまいます。これが尿漏れです。

尿漏れになる原因は色々。出産によってゆるむこともありますし、ひどい便秘で長時間力むことで負担がかかり尿漏れ、なんてことも。他に加齢・肥満・長時間の立ち仕事など。身近なところに原因があります。

尿漏れの原因と対処法②尿漏れの種類その１[腹圧性尿失禁]

実は女性の４割が悩んだことがあるという「腹圧性尿失禁」。椅子から急に立ち上がった時や、咳やくしゃみなどにより瞬間的に強い腹圧がかかったときに尿が漏れてしまうという種類の尿漏れ(失禁)です。

妊娠中・出産後に初めて尿漏れを経験する人はこのタイプ。妊娠出産によって体は大きく変わりますが、子宮を支える骨盤底筋もゆるみがち。３キロ前後の赤ちゃんを大事に支えていたのですから、ゆるむのも分かりますね。そして長時間の陣痛で(長いと陣痛が丸２日かかることもあるのです！)、お腹にかかる圧力は相当なもの。

これらの原因で骨盤底筋がゆるむと尿漏れをひきおこします。

尿漏れの原因と対処法③尿漏れの種類その２[切迫性尿失禁]

急に強い尿意を感じてトイレに駆け込んだけど間に合わなかった…そんな症状を切迫性尿失禁といいます。さきほどの腹圧性尿失禁はある程度事前に心の準備ができるので「これをすると尿漏れしそうだから気を付けよう」と工夫できますが、切迫性尿失禁は自分の意思に関係なくある時急に来るので工夫のしようがありません。

これになってしまうとバス移動など長時間の拘束が大変不安でつらいものとなってしまいます。遠出が出来ない、お友達と会っていても落ち着かないなど、日常生活を送るうえでとても不自由を感じます。

尿漏れの原因と対処法④その他の尿漏れの種類

認知症などが原因で起こる機能性尿失禁、手術などが原因で排尿障害になる溢流(いつりゅう)性尿失禁などがあります。

尿漏れの原因と対処法⑤尿漏れの検査

尿漏れは婦人科でもいいですが泌尿器科だとより詳しく調べられる機械があるので、泌尿器科を受診することをお勧めします。

まず問診で今のあなたの悩みや状態をチェック。そして検尿。検尿することで膀胱炎などの病気がないかも調べます。その後エコーで膀胱をうつして膀胱の大きさに問題ないかを見たり残尿量をチェックしたりします。

尿失禁で大事なのがｐａｄテスト。これは下着にパッドを当て、水分をとった状態で６０分間決められた運動や動作を行います。その後どれくらい尿失禁が起きているかを調べるというもの。このテストにより尿失禁がどれくらいのレベルなのかを判定します。

軽度ならｐａｄテストで終わることもあります。その上で必要ならば「チェーン膀胱造影検査」を行います。これは膀胱にチェーンを挿入し造影剤を入れる検査です。後部膀胱尿道角という膀胱の出口の角度を測定するのに必要で、ここが広がりすぎていないかをチェックします。

他にはカテーテルで膀胱に直接生理食塩水を入れてどんな働きをしているか見る「尿流動態検査」、尿道や膀胱内を内視鏡で検査する「膀胱鏡検査」などがあります。

尿漏れの原因と対処法⑥尿漏れの治療方法

軽度～中度なら骨盤底筋体操で改善してきます。毎日根気強くやりましょう。一定時間肛門と膣をギュッと締めてその後力をゆるめる。この動作を繰り返します。オシッコを途中でとめてみると間隔が分かりやすいです。自己流で間違った体操をするとかえって悪化させることもあるので、体操の方法はしっかり調べてから行ってくださいね。

産後の尿漏れで悩んでいるかたは、産後すぐは体が元に戻ろうと急激に回復している時期なので焦ってやるのは良くありません。しばらく様子を見てください。体が戻るにしたがって尿漏れが自然に改善することもあります。重症の場合は手術することもあります。

 

最後に